後醍醐天皇
アヒル文字
「みやこたにさひしかりしを きもはれぬ よしののおくの さみたれのころ」
「たかはる 花押」
(都だに寂しかりを 気も晴れぬ 吉野の奥の 五月雨の頃)
「尊治 花押」
日本の歴代天皇のうち後醍醐天皇ほど、有為転変のご生涯を送られた方も
少ないだろう。北条幕府の討伐計画、隠岐への
島流し、幕府滅亡と京都へのご帰還、建武の天皇親政
再三にわたる京都脱出、最後には吉野山に逃れて吉野朝廷を立てられる。
ここに南北朝対立の時代が始まったのであった。
御製は吉野の行在所におられた時の作で、「新葉和歌集」に
収録されているものである。
|